十畳日記

でかいTwitter(にならないようにしたい)

生徒会役員共SS感想【その1】

書くっつって2週間以上経つんだもんなあ。熱が冷めないうちに書いてしまいます。タイトルの時点で落ちてますけど、今ハマってる作品が何かっていうと

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こいつだ。

ご存知の方も多いと思います。下ネタまみれの学園もの4コマです。友人にやたらと勧められて気まぐれから手に取っただけなのに、こんなにハマると思わなかった。下ネタの合間合間に挟まれるラブ要素にやられてしまいました。まさかこんなに(キュンキュン)感じるとは

 

前置きもそこそこにしてとっとと書いていきます。

【注意】

ネタバレを多分に含みますが、核心に触れる部分は空白にしてあります。順番は適当です。ヒロインごとにまとめられたりとかもしてません。本当に人に読ませる気があるのか? またところどころ勝手な解釈が含まれるので「解釈違いだ!」という方がいたらブラウザバック(死語)を。

 

 

 

 

 

 シノ「津田、んっ……ここは生徒会室だぞ……やめっ……」 

 最初に読んだやつで、初めて読んだときはその刺激に悶絶していた記憶があります。出オチ。いとも自然に津田が生徒会3人組+αに詰め寄られ、自分達でオナニーしていないかどうかを答えさせられる羞恥プレイ話。3人がメインと思いきや……。そりゃあんだけ囲まれてて使ったことないほうがおかしいんだよなあ。「このメンバーだと」のくだりは最初読んでて気づきませんでした。発言などでやや津田が原作より紳士度合いに欠けている気もしましたが、至って自然に読めました。

 

シノ「この結果を見てくれ、こいつをどう思う」

実際にあったある投票の結果について役員共が談義を行う話。生徒会+畑カエデウオミー。相手が1人に定まらないドタバタ系で、原作の雰囲気にある意味近いように思います。会長がどうしてもかわいそう。でもそういうキャラが似合ってると思ってしまう。

 

 シノ「えっと……嫁にしたいのは誰?っと」

投票をネタにしてるという点では上のと同じなんですが、こちらは会長直々にスレ立てしているということ(投票は架空?)、またそこから更に物語に続きがあるという点で違います。カエデは淫乱って設定を見たのはこれが初めてでしたが、なんとなく自分の解釈(妄想)と似通っていて、予想通りというか違和感なく読めました。逆に予想できなかったのはアリア。どうせとんでもないことやらかすとは思ったけど、遥か斜め上を行く直接的さでした。これも誰エンドでもなさそう。

 

萩村スズ「明晰夢って、どうやってみるんですか……?」

 スズルート。微エロを読んだのはこれが初めてだったのでいたく興奮した覚えがある(赤裸々)。夢の中特有の非現実感がうまく表せてていい。「人を好きになるっていいことだもの」って恋敵になりうる相手に懇々と伝えられるアリアさんやっぱりとんでもないでぇ……。「……所詮は私の夢だからね。この先は、夢で聞いちゃだめなの」「だからこの明晰夢ごっこも、今日でおしまい」ってところで不覚にも涙腺が緩みましたよ。ええ。

 (ちなみにこのSSの書き手は◆WO7BVrJPw2 という方です。生徒会役員共のSSを多く書かれており、そのどれもこれもが読者を悶絶させる素晴らしい出来となっています。あるまとめサイトではこの人の書いたSSをまとめた単体の記事があったりするほど。本当に天才だと思います。生徒会役員共には良質のSSが多いという声を見るのはこの人によるところが大きいんじゃないだろうかとすら。

もし生徒会役員共のSSを読もうという人があれば、この人の作品を真っ先に読むことを勧めます。あまりの満足度で他の作者では飽き足りなくなる恐れがありますが……)

最終的に結構ギリギリのところまで行きます。R-17.9。

 

シノ(津田と) スズ(添い寝が) アリア(したいなぁ)

言ったそばから◆WO7BVrJPw2 さん2作品目キタキタキタキタ(注:時系列順でない。さきの作品よりこっちのほうが前に書かれています)。単行本第6巻146話の臨海学校の下見回においてもしかするとあったのかもしれない話。生徒会3人組が津田の寝込みを襲います(語弊がある)。

このSSで最も印象的だったのは中盤の3人の掛け合い。普通1人の男を好きになったらもっと殺伐としそうなものだが、そうならないのはなぜか、とスズが問う。シノは、この1年間で築いてきた生徒会の絆は1人の男への恋愛感情で壊れるほどのものではない、と答えます。アリアは、津田君には不思議な魅力があるから、と答えます。この認識を共有し、3人はひとつの約束を交わします。添い寝はともかくとして、このような3人きりでの深い秘密の話は、実際にどこかで行われていたとしてもおかしくないな、と確かに思いました。

(私は最初、誰かと結ばれる展開を描写せざるをえない(というかそれをするために描かれる)SSというものを読むにあたり、残された他のヒロインたちの感情にどう整理をつけるのか、という不安が少なからずあったのですが、この流れを見てどこかそれが払拭されたような心地がしました。ご都合主義といってしまえばそれまでながら)

 

津田タカトシ「…10年前に行けるアプリ?」

かなり長めの、この原作にしては珍しいSF系。コトミのインストールした謎のアプリによる時空伝。タカトシとコトミとスズの3人が主要人物。元スレが2016年とかなり新しめなためか、他のSSでは見られない小山先生が登場します。いつも通りタカトシが主人公で、コトミは狂言回しかと思いきや、主人公はそっちだったという。

安易に時間移動をしてしまったせいでパラレルワールドに迷い込む3人は、更なる時間移動を繰り返して元の世界に戻ろうとする。ようやく戻ってきたと思ったら、実は最初の世界も既に改変された世界で……。

(以下空白)

シノとタカトシの出会いが大きなキーとなる。結局元の世界に帰ることはできなかったが、この世界も良いな、とコトミが新たな世界での生活を始めていくところで物語は終了する。……こういうのってどうなんでしょうね。自分はこういうのでは完全に元に戻らないと気になってしまうタチなので、元々の世界との微妙な差異にやや寂しさはありました。

(空白おわり)

とにかく話が二転三転して面白かったです。時空改変のバランスをとることの大変さが伝わってきて、読んでいてヒヤヒヤしました。この作者◆CnuooyNUm.氏はもう一つニッチなうえとんでもないSSを書いていらっしゃるのですが、その話はまたおいおい。

 

津田「正直、五十嵐さんを性的な目で見てしまう」

同級生に対してそんなコメントする男子生徒最悪すぎるだろ。それはともかくとしてカエデルートです。タカトシとカエデが密室に追い込まれ、その状況を役員3人と畑さんが観察するみたいな構図。なんというかだいたい畑さんのせい。発言をまるまる捏造するのではなく部分的に変えてそちらに注意を向け、「俺が言ったのはこうじゃなくてこうです」「でもそうは言ったんですね」の流れに持っていくのはやはり策士。

 

 ・タカトシ「俺が生徒会長ですか!?」

 珍しいシノルート。青春小説より正統派青春小説的。登場人物はほぼ生徒会4人だけ。卒業を目前としてもシノは素直になることができず、タカトシに伝えたいこともうまく伝えられず、2人の間には行き違いが生じてしまうも、アリアやスズの助けもあって、卒業と同時に2人は相結ばれる、という、非常にベタだが良いお話。

スズの「……あー、もう数字間違えちゃった……」というセリフが印象的です。深く描写されることはありませんでしたが、このSS内におけるスズは、ひょっとするとアリアも、裏でいくつもの感情を克服していたのでしょう。

 

 ・津田タカトシ「第2回女子会をやってきたんですか?」

 ◆WO7BVrJPw2氏による。原作の女子会はふざけんなってなりましたね。男一人混じってんじゃん何だお前羨ましいぞそこ代われみたいな。でも実際そんなシチュエーションがあったら辱めとしか受け取れなさそうだしプライドもズタボロになりそう。

気を取り直して、このSSでは生徒会3人+ウオミー・コトミ・ムツミ・カエデという王道といえば王道な面子による「理想のキス談義」が行われます。それぞれの妄想は三者三様もとい七者七様でとてもニヤニヤしながら読めます。しかし改めて見るとよくもまあ意中の相手の前で自分の妄想語れるなって感じはある。なお私が一番好きなのはタカトシのやつです。

この書き手の他のSSにも言えることですが、1レスごとにほぼ必ずボケとツッコミがあり、しかも原作のそれと遜色ないので、多くの人は違和感なく読めると思います。万人向けです。強いて言えば原作のラブ要素をもう少し深く突っ込んだ感じか。最初に読むにはちょうどいいと思います。ただ、それぞれに見せ場があるので、特定のカップリングしか認めねえという人にはあまりおすすめしません。

 

今回はこのあたりにしておきます。これだけ書くのに1週間もかかると思わなかった。 

続きます。

 

 

11か月ぶりの更新

案の定というか、まったく更新しないまま11か月が経ちました。

開設して満足したというよりは単純に書くことがなかったことが原因のように思われます。いやいろいろあったんですけどね。浪人したとか。

 

そういや最初はどんな文章で始めたんだったっけと思い、初エントリーの文章を読み返してみると、やたら単調でダラダラ続いていながら、そのくせ全く中身がない文章に軽く自己嫌悪にさせられました。なんだこれは。ふざけているのか。元旦の夜に目をこすりながら書いたものなんだ。許してくれよ。あの時は自分が文豪であると勘違いして、あれがカッコいいと本気で思ってたんだ。

 

それはともかくとして、今回久々にエントリーしたのは単純に書きたいことができたからです。浪人してからというもの、現役時代と比して特別勉強量が増えるということはなく、それどころかあまたある漫画やラノベやアニメに手を出すという愚行に走ったあまりに、寧ろ学習時間は減っているようにすら思われます。何やってんだバカ。この1年が今まで生きてきた中で最もその手のコンテンツに触れた年になるかもしれません。どうしようもねえ。

 

それで、そんな逆境(笑)の中にあって、自分の琴線に触れる作品がいくつか見つかりました。いや勉強しろよ。特に今読んでいる作品はハマるがあまり、大量のSSを読み漁るまでになっています。勉強しろって。ごめんなさい無理です。いや言葉の綾です、ちゃんとやってます、ただ目標量との差があまりに著しいだけで……

 

そういうわけで生まれて初めて大量のSSを読むという体験を現在進行形で行っており、これは感想書かなきゃ後悔するんじゃないかという思いがあるので、これからここにいくつか投下していこうかと考えています。なんで感想書かなきゃ後悔するんじゃないかって多分読書メーターのせい。記録って大切。

 

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もうすっかり冬めいてきています。間に合うんだろうか色々と。